
Lightroomの「コピペ」、「同期」、「書き出し」の使い方について。
この記事では「Lightroom Classicの使い方」のLessen 15として、「明暗別色補正」の使い方について解説しています。
ホワイトバランスの調整だけではイメージした色味にならない時に活躍するのが「明暗別色補正」です。「明暗別色補正」を使えば好みの色味に調整することも簡単になります。
目次 ▽△
「明暗別色補正」は右パネルのこの部分です。
「明暗別色補正」とはハイライト側(画像の明るい部分)とシャドウ側(画像の暗い部分)に対し、それぞれ別の色補正を行える機能です。
例えば、「基本補正」の「色温度」や「色かぶり補正」でも色補正は行えますが、これだと画像全体に効果が適用されます。
一方で、「明暗別色補正」だと影に青味を加えてフィルム映画っぽく仕上げるとか、明るい光の部分に赤味を加えてより幻想的にするなど、より自由度が高い色補正を行えるようになります。
最初は使うのが難しく思うかもしれませんが、基本的な使い方を覚えれば、すぐに使いこなせるようになります。
まず、「明暗別色補正」は「ハイライト」と「シャドウ」にある「色相」と「彩度」のスライダーを操作します。
「色相」とは簡単に言えば「色味」のことです。「色相」のスライダーを動かすと、ハイライト側の色味を自由に変えることができます。スライダーは 0 〜 360 で調整可能です。
では、実際に「ハイライト」の「色相」のスライダーを 0 から 350 に調整してみましょう。ちなみに、下で説明しますが「彩度」が 0 のままでは変化がありません。なので、今回は「彩度」を 30 としています。
左が元画像、右が調整後です。このようにハイライト側(ここでは空の明るい部分)にマゼンダ色っぽい赤味が加わり、より幻想的な雰囲気が高まりました。
次に、「ハイライト」の「色相」のスライダーを 0 から 250 に調整してみます。
左が元画像、右が調整後です。今度はハイライト側(ここでは空の明るい部分)に青っぽい色が加わり、空の濁りが取れクリアになったように感じます。
ちなみに、この時にシャドー側にあたる地上の色味は殆ど変化しません。空の明るい部分に色補正が適応されます。また、「ハイライト」と「シャドウ」を同時に調整しても良いです。
「彩度」のスライダーについては色の濃さを調整します。これは -100 〜 100 で調整でき、数値が大きいほど色が濃くなる。
「彩度」を大きくし過ぎると奇抜な色になるので注意が必要です。
では、試しに「ハイライト」の「色相」を 350 に固定し、「彩度」を 30 から 60 に変えて比較してみましょう。
左が彩度30、右が彩度60 です。右の方が赤味が濃くなり派手な印象です。
ちなみに、「彩度」が 0 だと「色相」のスライダーを調整しても変化が起こらないので注意です。
ということで、「彩度」のスライダーによっても画像の印象は大きく変わるので、イメージに合わせてスライダーを操作しましょう。
「バランス」は「ハイライト」と「シャドウ」の色補正の優先度(範囲の広さ)を調整します。
「バランス」をプラス側に動かすと「ハイライト」の調整が適用される範囲が広くなり、逆にマイナス側に調整すると「シャドウ」の調整が適用される範囲が広くなります。
では、試しに「ハイライト」の「色相」を 350、「彩度」を 30 に固定して、「バランス」を 0 から 50 に変えて比較してみましょう。
左画像がバランス 0 、右画像がバランス 50 です。右画像の方がハイライトの補正の範囲が広まりました。地上の明る目の部分にも赤味が少し加わっていますね。
「彩度」では色が濃くなる(鮮やかになる)イメージでしたが、「バランス」では色の範囲が広くなるイメージとなります。両者をうまく使いこなして、好みの色になるよう調整しましょう。
「色相」や「彩度」のスライダーを動かさなくても、「カラーパレット」で色を調整することができます。
これであれば「色相」と「彩度」を同時に選択できる。
ただ、慣れないうちはスライダーの方が使いやすいように思います。
それから、「基本補正」の「白黒」をクリックして画像をモノクロにしても、「明暗別色補正」は使えます。
モノクロにした状態で「ハイライト」や「シャドウ」のスライダーを動かすと、2色に変化するモノトーン調になります。
このように「ハイライト」の「色相」を 25 とすると、セピアっぽい雰囲気にすることができました。
もちろん、「ハイライト」と「シャドウ」を同時に調整しても良いです。
Lightroomの「コピペ」、「同期」、「書き出し」の使い方について。
Lightroomの「ヒストリー」、「スナップショット」、「仮想コピー」の使い方について。
Lightroomのショートカットキーのまとめ。便利にLightroomを使う。
Lightroomで早朝の空を現像する。明るくなり過ぎた空を補正。