
三脚をオススメする理由!三脚を使うと写真の表現がぐっと増える。
この記事では一眼レフやミラーレスカメラのレンズの選び方について解説しています。
最初は何をポイントとしてレンズを買えば良いのか分からないかも知れませんが、この記事を読めばレンズ購入の基本を理解できるはずです。
目次 ▽△
レンズには「単焦点レンズ」と「ズームレンズ」の2種類があります。
まず、単焦点レンズはズームできないレンズです。なので、自分で被写体に近づいたり、離れたりして写り方を調整してあげる必要があります。
その点ではちょっと不便です。使い勝手が悪いし、レンズ交換も面倒です。ただし、写りが良かったり、大きく綺麗にボカすことができたり、軽量コンパクトなレンズが多いなどといった魅力があります。
一方で、ズームレンズはそのままですがズームできるレンズです。自分が動かなくても引きで撮ったり、アップで撮ったりできます。
これは使い勝手が非常に良いですが、単焦点レンズに比べれば写りで劣ったり(中には単焦点レンズに負けないものも多いですが)、大きくボカすことが苦手だったり、大きく重たいなどの欠点があります。
人それぞれ単焦点派かズーム派か分かれるところです。ということで、それぞれの特性を知った上で、自分の好きな方を選びましょう。
ニコンのカメラにはニコン製のレンズを使います。基本的にニコンのカメラにはキヤノン製のレンズは使えません。
そして、カメラメーカーが作っているレンズを純正レンズと呼んでいます。
基本的に純正レンズは高価なことが多いです。買うのに勇気が要ります。
一方で、レンズメーカーというのが存在しています。日本だとタムロンやシグマが有名です。これらのメーカーも各カメラで使えるレンズを作っています。
これがいわゆるサードパーティ製レンズになります。最近では中国メーカーが多くなってきていますね。
サードパーティ製レンズは安価です。非常にコスパが良い。また、純正レンズにはない特徴的なレンズも多く、色々と楽しませてくれます。
「純正レンズの方が写りが良い」みたいなことを見聞きすることがあるのもしれませんね。果たしてこれは真実なのか・・・。
もしかしたら一昔前ならそうだったかもしれませんが、いまのレンズであれば写りに優越はないと私は思っています(もちろん、モノによりますが)。むしろ、純正レンズを超えるサードパーティ製レンズも普通にあります。
しかし、カメラとレンズは電子信号で情報を交換し合っているので、ソフトウェア的な部分で相性が合わないことが稀にあるようです。その場合は何かの拍子でエラーがでることがあります。ただ、個人的にそうした経験は一度もありません。
また、カメラのソフトウェアがファームアップしたり、新しいカメラが発売された際に、サードパーティ製レンズのソフトウェアが追いつかないことが稀にあります。
記憶に新しいのがニコンが新しいミラーレスカメラを発売した時に、一部のサードパーティ製レンズでAFなどが使えませんでした。ただし、これもすぐに対応がとられ問題は解決しています。
以上のように、写りの点では両者に優越はないと思って良いでしょう。ただし、カメラとの相性の安心感という点では純正の方があるかも知れませんね。
カメラにはレンズを取り付ける部分があります。
この部分を「マウント」と呼び、カメラ機種によって大きさや仕様が異なります。
ニコンならFマウントやZマウント、キヤノンならEFマウント、ソニーならEマウントなどがあります。なので、自分のカメラにあったマウントのレンズを購入しましょう。
さらに、カメラにはセンサーという部分があり、カメラ機種によって大きさが違います。センサーサイズは主に「フルサイズ」、「APS-C」、「マイクロフォーサーズ」などがあります。
センサーの大きさを比較するとこのような感じです。
そして、センサーサイズによって、レンズには「フルサイズ対応レンズ」とか「APS-C専用レンズ」などと区分されていることがあります。これも自分のカメラのセンサーサイズとあったレンズを選びましょう。
例えば、ニコンFマウントでAPS-Cのカメラなら、基本はFマウントのAPS-C専用レンズを選びます。ソニーEマウントでフルサイズのカメラなら、Eマウントのフルサイズ対応レンズを選びます。
焦点距離は写る範囲を決めます。焦点距離の数字が小さいほど広角に写り、大きいほど望遠に写ります。
よく言われるのが「ぼやっと風景を眺めているとき」の人の視界が焦点距離35mmくらい、「何かを意識して見ているとき」の視界が焦点距離50mmくらいと言われています。なので、標準域と呼ばれたりします。
ちなみに、「35mm換算」でですよ。35mm換算って何だという人は下のリンクを確認してください。レンズを購入する際にとても大切なことです。
35mm換算とは何か!?APS-Cやマイクロフォーサーズの35mm換算の方法。そして、焦点距離による区分はこのような感じです(35mm換算)。
人によって分け方は少し違ってきますが、だいたいこのような感じです。
超広角は人の視界よりも広い範囲を写せるので遠近感のある写真が撮れます。また、狭い場所でも離れる必要がないので便利です。
これが超広角で撮った風景写真。
広角は程よい広さで不自然な歪みも出にくいです。なので、スナップ写真やポートレート写真でもよく使われます。標準域も自然な見え方なのでスナップ写真やポートレート写真で多用されます。
中望遠はこれも人物の撮影によく使われますが、胸から上とか顔のアップのような写真を撮りやすい。ボケも大きくなる焦点距離です。
そして、望遠や超望遠になると動物やスポーツなどの撮影で使われることが多くなります。
ということで、自分の好みに合った焦点距離のレンズを選びましょう。とりあえず、最初は標準レンズを1本持てば良いかなと思います。ちなみに、単焦点レンズは「35mm」とか「85mm」というような表記になり、ズームレンズは「18-55mm」とか「70-300mm」のような表記となっています。
レンズにはF値というのもがあります。
これがF値の表記です。
基本的にF値が小さいレンズほど、高性能なレンズとされます。大きく綺麗にボカすことができたり、他にも色々と良いことがあります。
ボケて綺麗ですね。
ただし、F値が小さいほどレンズは大きく重くなります。また非常に高価になっていきます。
例えば、ニコンには「70-200mF4」と「70-200mF2.8」というレンズがありますが、同じズームなのにF値が違うだけで後者の方が10万円近く高価だったりします。重さも遥かに重くなります。でも、やっぱりF2.8の方がボケが綺麗なんですよね・・・。
ただし、単焦点レンズの場合は、F値が小さくても非常に軽量コンパクトで、価格も安価なものが多いです。これが単焦点レンズが人気な理由でもあります。
ということで、レンズを購入する際は、F値を確認するようにしましょう。ボケが綺麗な写真が撮りたいのならF値の小さなレンズをオススメします。その場合は単焦点レンズを候補にすると良いかもしれませんね。
そんなボカした写真は撮らないよという方は、F値が大きくても安価で軽いレンズが良いです。
F値は「レンズの明るさ」と表現されることがあります。
そして、場合によって色々ですが、基本的にはF2.8以下のレンズを「明るいレンズ」と言うことが多いです。F3.5とかF4は普通。F5.6くらいのレンズになると「暗いレンズ」と呼ばれたりします。
ただし、これは撮れる写真が明るいか、暗いかということではありません。明るいレンズでも暗いレンズでも、撮影した写真の明るさは同じです。
何が違うかというと、一度に取り込める光の量が、F値が小さい方が多くなります。なので、明るいレンズと言われています。詳しくは下のリンクを参考にしてください。
カメラの設定の方法について!絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法を知って露出を決めよう。あと、稀にF値が小さいレンズを「ハイスピードレンズ」と呼ぶ人もいますね。この理由はシャッタースピードを速くできるから。これも上のリンクを参考に。
レンズによって「手ぶれ補正」が搭載されていたり、いなかったりします。
当然、手ぶれ補正は搭載されてる方が良いです。そして、レンズの名称をみれば手ぶれ補正を搭載しているかどうかが分かります。
各メーカーで手ぶれ補正は、このように表記されます。
例えば、「AF-S NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR」というレンズ。最後に「VR」と表記されていますね。手ぶれ補正搭載レンズです。
手ぶれ補正がなくても撮影はできますが、あるに越したことはないです。特に、望遠レンズはあった方が良いです。
ちなみに、手ぶれ補正は「2段分の補正効果」とか「4段分の補正効果」と表記されることがあります。これは数字が大きい方が効果が高いと考えて良いです。正確ではありませんが、「2段分」は2倍手ブレしにくい、「4段分」は4倍手ブレしにくい、と考えて良いでしょう。
レンズに手ぶれ補正が搭載されていなくても、カメラボディ内に搭載されている場合があります。ボディ内手ぶれ補正というやつです。
特に、ミラーレスカメラではこのパターンが多いです。
ソニーのαシリーズやニコンのZシリーズも、カメラ内に手振れ補正を搭載しています。この場合はレンズになくても問題ありません。
ちなみに、オリンパスのカメラは、カメラ内とレンズ内の手ぶれ補正とを連動させることで、超強力な手ぶれ補正効果を実現させるものもあります。
レンズのAF(オートフォーカス)は内蔵されているモーターにより動きます。
そして、AFはレンズに搭載されているモーターの違いにより、その速さが異なります。
特に、「超音波モーター」は静音・高速なAFを実現します。一方で、これ以外の少し古いモーターを搭載している場合は、AFがうるさくちょっと遅いです。
超音波モーターは以下のように表記されます。
なので、これもレンズ名称を見ればわかります。
例えば、「70-400mm F4-5.6 G SSM II」というソニーのレンズは、「SSM」と表記されていますね。AFが早めのモーターが搭載されています。
ただし、現行レンズであれば、だいたいどれも超音波モーターを搭載しているかなと思います。古めのレンズを買うときは気にした方が良いかも知れませんね。
あとは反射防止コーティングというものもあります。
これがある方が逆光でも写りが良い傾向になります。そこまで劇的な効果はありませんが、あった方がマシくらいに思った方が良いでしょう。
こんな名称になっています。これはレンズ名には入っていないですね。
純正は価格の高い上位レンズに施されています。価格で差別化されているわけですね。サードパーティ製は下位レンズでも施されています。
これはあったら良いなくらいの、おまけ程度に考えたら良いかも知れませんね。
最後に防塵防滴性能です。
全てのレンズではありませんが、一部のレンズにはレンズ鏡筒の可動部、接合部の各所などにシーリングがされ、ホコリや水滴が侵入しにくくなっているものがあります。
やはり、これの方が安心ではあります。天候が悪くても気になりません。
ちなみに、メーカーによっては「防塵防滴構造」や「防塵防滴に配慮」など表記がまちまちです。全ての可動部や接合部にシーリングするのではなく、マウント部の特に弱い部分にだけシーリングをするみたいなパターンもあります。
これも純正レンズの場合は高級レンズにだけ防塵防滴になっていることが多いです。タムロンなどは安価な下位レンズでも防塵防滴に配慮されていたりします。
これもおまけ程度に考えたら良いかも知れません。
最後に、レンズの大きさと重さも大切なポイントです。
やはり、少しでも小さく軽い方が良いですね。重いと持ち出すのが億劫になります。
個人的な経験談ですが、私は明るいけれど重いズームレンズを使っていましたが、かなり扱いずらかったです。結局、小さく軽いレンズへ買い換えました。
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