
カメラのアングルとポジションの違い。アングルとポジションを組み合わせて表現の違いを写真に活かそう。
この記事ではミラーレスカメラと一眼レフカメラの違いを解説し、それぞれのメリット・デメリットについてまとめています。
どちらのカメラを買うか迷っている方も多いと思いますが、メリット・デメリットを理解すれば、自ずと答えは出るはずです。
目次 ▽△
一眼レフカメラとミラーレスカメラについて、そもそもの違いを説明したいと思います。
まず、一眼レフカメラはレンズから入った光をファインダーに導くために、ミラー(鏡)とペンタプリズムを必要とします。
レンズから入った光を最初に反射させるのがミラー(鏡)、その光をさらに反射しファインダーに導くのがペンタプリズムです。
なので、ミラーやペンタプリズムを設置するスペースが必要になりボディは厚くなります。しかも、ペンタプリズムはガラスの塊なので重いです。
一方で、ミラーレスはミラーもペンタプリズムも存在しません。
センサーに当たった光を映像にし、ファインダーの奥の液晶に写します。
なので、カメラは薄く軽いです。
ちなみに、一眼レフカメラのファインダーを「光学ファインダー(OVF)」と呼びます。光をそのまま通しているからですね。一方で、ミラーレスカメラのファインダーを「電子ビューファインダー(EVF)」と呼びます。液晶だからですね。
以上が、一眼レフカメラとミラーレスカメラのそもそもの違いです。では、これによりどんなメリット・デメリットが生まれるのでしょうか?
すでにちょっと書きましたが、一眼レフカメラとミラーレスカメラでは大きさが全然違ってきます。
ニコンのZ7というミラーレスカメラと、D850という一眼レフカメラで比較するとこれくらい違います。そもそもD850は大きめの一眼レフカメラですが、両機とも画素数などスペック的には似たような感じです。
本体の重さもZ7が約585gなのに対し、D850が約915gです。全然違います。
そして、使用するレンズに関してもミラーレスカメラ用のレンズの方が軽量コンパクトな傾向です。なので、システム全体で考えると、雲泥の差が出ると言っても過言ではありません。
ちなみに、軽いは正義です。
ミラーレス | 一眼レフ |
軽量コンパクトレンズも軽量コンパクト | 大きく重めレンズも大きく重め |
実はカメラの小ささと操作性は反比例します。
カメラ本体が小さいと、ボタンが少なかったり、小さかったり、あるいは間隔が狭かったりすることで、操作性が落ちます。
各種設定の専用ボタンが少ないと直感的に素早く操作できません。また、ボタンが小さかったり間隔が狭かったりすると、押し間違いが多くなるし、グローブなどをしていると上手く押せません。
この点でミラーレスカメラの操作性はやや悪いです。ミラーレスはタッチパネルで操作できますが、やはりボタンの方が操作性は良い。
一方で、一眼レフカメラはボタンが多く、また押しやすいです。なので、操作性は高く、素早さが求められるような撮影にも適しています。また、カメラはある程度大きい方が構えやすいです。
ミラーレス | 一眼レフ |
ボタンが少なく操作性で劣る傾向 ボタン押しにくい | ボタンが多く素早い操作が可能ボタン押しやすい |
上記しましたが、ミラーレスカメラのファインダーは液晶に映像を映し出す方式です。電子ビューファインダー(EVF)というやつです。
これのメリットは撮影前に写真の明るさや色を確認できることです。一眼レフカメラの場合は撮影後でしか確認できません。なので、ミラーレスの方が失敗が少なく良いです。
さらに、EVFはファインダーにを覗きながら、ピント位置を拡大表示することなども可能なので、使い勝手が非常に良いです。
ただし、機種にもよりますがEVFは動きにタイムラグが生じることがあります。また、映像を見ることになるので目が疲れやすかったり、そもそも映像が不自然だったりします。
一方で、一眼レフカメラの光学ファインダーは鏡に反射した光をそのまま見るので、タイムラグがなく、また不自然さもありません。この点が良くて一眼レフカメラを選ぶ人も結構いますね。
ミラーレス | 一眼レフ |
撮る前に写真の出来を確認できる 使い勝手が良い | 撮らないと写真の出来が分からない 使い勝手は普通 |
ラグが生じることも 見え方が不自然なことも | ラグはない そのままで自然な見え方 |
「ミラーレスカメラは写りで劣る」と言われることがありましたが、それはずっと以前の話です。
現在では、写真の画質に関して、ミラーレスと一眼レフの違いは関係ありません。
というのも、写真の写りはセンサーの大きさによる部分が大きいので、センサーサイズが同じならミラーレスも一眼レフも関係ないわけです。ボケ具合、繊細感、高感度耐性など同じです。
むしろ、ミラーレスの方がミラーショックがなかったり、前ピン・後ピンというものがないので、解像感のある写真を撮りやすいかも知れません。
これは撮りたいもので決めるのが良いです。
鳥などの動物や、スポーツなどの動きの速いものを撮影したい場合は、まだ一眼レフカメラが優位だと思います。タイムラグのないファインダー、素早い操作が可能なボタンなどは、動きものの撮影に適しています。
ポートレート撮影などはミラーレスカメラがオススメです。ミラーレスカメラは瞳にオートフォーカスを合わせる「瞳AF」など便利な機能が多いです。
旅行や日常的にカメラを持ち歩きたいのであれば、これもミラーレスカメラが良いでしょう。軽量コンパクトな方が負担になりません。重いカメラは持ち歩かなくなります。
風景などの撮影もどちらかと言うとミラーレスカメラが優位です。撮る前に仕上がりが分かるので失敗が少ないですし、太陽などを見ても眩しくありません。ピントの拡大表示も便利。
動きものの撮影以外、総じてミラーレスカメラがオススメですね。
一眼レフかミラーレスか迷っているのなら、ミラーレスカメラをオススメします。
というのも、カメラ界は急速にミラーレス化が進行しています。一眼レフカメラでシェアを占めていた、キヤノンもニコンもこの流れに押され、最近になってミラーレスカメラを発売してきています。レンズもどんどん良いものが増えている。
一方で、一眼レフカメラはどんどん存在が薄れている。
なので、一眼レフカメラが良い明確な理由がなければ、私はミラーレスカメラをオススメします。
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