望遠レンズの使い方のコツ。望遠レンズは大きく写すだけじゃない。

記事内容

この記事では望遠レンズの使い方のコツについて書いています。

望遠レンズは使い方次第で、多彩な写真表現を可能にします。ただ、最初の頃はコツを掴めないことが多いかもしれません。

そんな方はこの記事を読んでいただければ、望遠レンズを使う腕がぐっと上がるはずです。

目次 ▽△

望遠レンズの普通のイメージ

望遠レンズというと「遠くのものを大きく写すレンズ」というイメージが強いかと思います。

もちろん、その通りです。

望遠レンズの使い方のコツ

近づけないものでも、離れたところからアップで撮影できるのが望遠レンズです。

しかしながら、望遠レンズの特徴はそれだけではありません。むしろ、「望遠レンズ=遠くのものを大きく写すレンズ」というイメージを強く持ち過ぎると、うまく使いこなすことが出来ないです。

望遠レンズには想像以上に多くの特徴があります。そして、この特徴を知っていると撮影の幅がぐっと増えます。では、順に見てみましょう。

望遠レンズの特徴を見てみよう

切り取るレンズ

望遠レンズは風景の一部を切り取るという作用があります。

言葉だけでは分かりにくいので、例を見てみましょう。

望遠レンズの使い方のコツ

この写真は広角で撮影しています。この時に、山の上から朝日が溢れだし、斜面を照らしている様子が綺麗だと思いました。四角で囲った部分です。

そこでここを望遠200mmで撮影します。

望遠レンズの使い方のコツ

そうすると雪面の豊かな起伏に木々の影が伸びる美しい写真を撮ることが出来ました。

このように望遠レンズは自分が着目したその部分だけを、ピンポイントで切り取り撮影することができます。そうすることで写真の印象を強めることもできるし、自分の意図を写真に盛り込むことも比較的簡単です。

ということで、「望遠レンズ=ピンポイントで切り取るレンズ」ということを意識すると良いです。

圧縮するレンズ、密度を高めるレンズ

望遠レンズを使うと背景が大きく写り、距離感が近くなったように感じられます。これを「圧縮効果」と呼びます。詳しくは以下のリンクを参考にしてください。

焦点距離や画角とは何か。焦点距離と画角の違いで写真に起こる大事な表現の違い。

まず、圧縮効果を使うことで写真に迫力を表現することが出来ます。

望遠レンズの使い方のコツ

このように望遠を使い圧縮効果を効かせることで、人に対し山が迫って来るかのような印象の強い写真になります。肉眼では意識できない視点。

もし、これを広角や標準で撮ってしまうと、迫力が薄れ散漫な写真になってしまいます。

また、圧縮効果で密度を高めることもできます。

望遠レンズの使い方のコツ

特に花畑などで望遠を使い撮影すると、画面に隙間なく花いっぱいにすることも可能です。これも圧縮効果のなせる技です。

ということで、「望遠レンズ=圧縮するレンズ、密度を高めるレンズ」ということを意識すると良いです。

引き算しやすいレンズ

望遠レンズは画角が狭いので、写真に写る要素が少ないです。なので、余計なごちゃごちゃしたものを排除することができ、シンプルに撮影することが容易です。

画角が広い場合だと写る要素が多くなり、結局何を写したいのか意図を伝えることが難しいことがあります。写真は引き算と言われますが、望遠レンズは引き算しやすいレンズです。

例えば、

望遠レンズの使い方のコツ

これは広角で撮影した写真ですが、空、山並み、湖面、白鳥数羽というように写る要素が多く、結局何を主題として写しているのか伝わりにくいです。

これを望遠レンズで撮影し引き算します。

望遠レンズの使い方のコツ

写真の要素を1羽の白鳥だけに絞ることで、寒さを凌ぐ白鳥の姿が印象的になります。

周囲に写るものが多い場合は、敢えてちょっと離れた所から望遠レンズを使い、画角を狭くすると、うまく引き算できます。

ということで、「望遠レンズ=引き算しやすいレンズ」ということを意識すると良いです。

ボカせるレンズ

ボケの大きさには4つの要素が関係しています。その一つが焦点距離です。焦点距離が長い方がボケが大きくなります。詳しくは以下のリンクを参考にしてください。

ボケを大きくするコツ!ボケの4要素を知ってボケをコントロールしよう。

なので、F値が大きくても焦点距離が長ければ大きくボケます。

そして、ボカすことでピントのあっている被写体をより目立たせることができたり、余計なものをボカし消すことができたり、あるいは前後をボカすことで立体感を表現することができたりします。

ボケは非常に役立ちます。

この撮影場所は背景が枯れ草で非常にうるさい印象でしたが、ボカし消すことで気にならなくなっています。また、ピントのあっている被写体だけ浮かび上がるような立体感も感じられます。

ということで、「望遠レンズ=ボカせるレンズ」ということを意識すると良いです。

歪みの少ないレンズ

最後に望遠レンズは歪みが少ないです。

例えば、建物などを広角で撮影すると、歪みで傾いたりすることが多いです。広角はパースペクティブが強いからです。

試しに三脚の箱を撮影してみましょう。望遠と広角で同じ大きさになるように撮影してみます。

望遠レンズの使い方のコツ

左は望遠レンズを使い離れて撮影していますが、歪みが少なく箱は真っ直ぐに写っています。一方で、右は広角を使って近づいて撮影していますが、歪みがすごいですね。加工している訳ではなく、普通に撮影しただけで広角だと、ここまで歪んでしまうのです。

なので、建物を歪みなく撮影したいなら望遠レンズを使うと良いです。

また、建物のみならず木や花なども望遠レンズなら歪まずに撮れます。

望遠レンズの使い方のコツ

これなら自然に見えますね。

ということで、「望遠レンズ=歪みの少ないレンズ」ということを意識すると良いです。

まとめ

  • 望遠レンズは大きく写すだけじゃない
  • 望遠レンズは切り取るレンズ
  • 望遠レンズは圧縮するレンズ、密度を高めるレンズ
  • 望遠レンズは引き算しやすいレンズ
  • 望遠レンズはボカせるレンズ
  • 望遠レンズは歪みの少ないレンズ

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