
Lightroomのカタログの設定(プレビュー画像の設定)とバックアップ方法について。
この記事では「マジックアワー」と「ブルーアワー」とは何か、その特徴はどのようなものなのか、について作例を交えて解説しています。
また、マジックアワーとブルーアワーを上手く撮影する方法についても書いています。
マジックアワーとブルーアワーは写真撮影に欠かせないものなので、是非これに関する知識をつけて撮影に挑みましょう。
目次 ▽△
マジックアワーとは日の出前後、日の入り前後のわずかな間に、空が赤色・オレンジ色・ピンク色などに染まる時間帯を言います。
短い時間で目まぐるしく色が変化していくので、1日の中で最もドラマチックな時間帯です。風景写真などを撮る際は、マジックアワーが最も好まれます。
マジックアワーの空は何度見ても美しいです。
ただし、マジックアワーの撮影には幾つかのポイントがあります。それについては下で書いていきます。
ブルーアワーとは、日の出前、日の入り後に見られる、空や周囲が深い青色に包まれる時間帯のことを言います。朝であればマジックアワーの始まる前、夕方であればマジックアワーが過ぎた後です。
ただし、空はグラデーションなので、どこからがマジックアワーで、どこからがブルーアワーなのか、という区切りは明確にはありません。
その人がブルーアワーだと思えばブルーアワーです。
ブルーアワーの時間帯は周囲がぼんやりとした薄明かりに包まれ、コントラストは限りなく弱まります。マジックアワーの動的な印象とは反対に、静的な雰囲気です。
この時間帯も写真撮影には好まれます。
1日の時間を追ってマジックアワーとブルーアワーの流れを確認しつつ、他に見られる現象についても触れていきたいと思います。
まず、一日はブルーアワーから始まります。
写真では明るく見えますが、実際はかなり薄暗いです。また、ブルーアワーと言いつつ低空は赤く染まります。マジックアワーに近づくに連れて、この赤が広まっていく感じです。
その後は日の出直前からマジックアワーが始まります。
この写真は日の出の10分くらい前です。雲の状態や湿度によって色は様々ですが、赤・ピンク・パープルといった色に淡く染まります。一番美しい時間帯と言っても良いでしょう。同じ空は二度とありません。
日の出直前に太陽の反対方向を見てみましょう。
よく晴れ雲や霞がなければ、空が淡いピンク色に包まれます。
これがビーナスベルトと呼ばれる現象です。
詳しい説明は省きますが、ざっくり言うと大気に投影された地球の影の端っこが、淡いピンク色に見えているようですね。
そして、日の出を迎えます。
日の出の時間帯もマジックアワーに入ります。オレンジ色の淡い光が、周囲を黄金色に染めるので、この時間帯をゴールデンアワーと呼ぶこともあります。
ここでまた日の出とは反対の方向を見てみましょう。
周囲に山などがあれば、それに朝陽があたり真っ赤に輝きます。
これを登山用語でモルゲンロートと呼びます。
これも非常に綺麗なので、日の出を撮るか、モルゲンロートを撮るか、悩ましい時があります。
太陽が高くなると赤味は次第に失われます。
普段目にする光です。日の出から2,30分も経つと、このような白っぽい光になります。
次は夕方です。だんだんと陽が傾いてくると、周囲がオレンジ色から赤色に染まり出します。
朝方のゴールデンアワーと同じですね。風景のあらゆるものが美しく輝き出します。
ここで日の入りとは反対の方向を見てみましょう。
朝のモルゲンロートのように山などが赤く染まり始めます。
これを登山用語でアーベントロートと呼びます。
モルゲンロートの夕方バーションですが呼び方が違います。
やがて、陽が沈む前後にこの日2度目のマジックアワーがやってきます。
朝のマジックアワーと同様に、劇的に空が変化し非常に美しいです。この時間帯も絶好のシャッターチャンスになります。
朝は眠くて起きられないと言う人も、夕方のマジックアワーなら撮影しやすいです。
日没直後、ここでも太陽とは反対の方向を見てみましょう。
朝と同じように。美しいビーナスベルトが見られます。夕日を撮影し終わったら、反対方向にもカメラを向けたいところです。
最後に、ブルーアワーへ突入し夜になります。
ぼんやりとした淡い光に包まれ、だんだんと青色が濃くなってきます。静寂の世界です。
以上が、1日の流れになります。風景写真はこの朝方と夕方に集約されると言えます。
朝方と夕方にそれぞれマジックアワーがありましたが、風景の撮影には朝がオススメです
と言うのも、夕方よりも朝の方が劇的な気象現象を見られるからです。
周囲が幻想的な朝霧に包まれたり、雲海が立ち込めたり、湖が凪になったりと、朝の方が色々と特典が付きやすいです。
朝の撮影は眠くて大変かもしれませんが、素晴らし風景を見られた時は、早起きして良かったと心から思えます。
いわゆる「爆焼け」と呼ばれる空が真っ赤に焼ける現象。これは完璧な晴れ予報よりも、ちょっと天候が不安定なときに起こりやすいです。
また、完全な晴れは雲がないために、空が染まりにくいです。これは面白い状況とは言い難いです。
なので、あまり天気予報を当てにし過ぎない方が良い場合が多いです。ただし、明らかなドン曇りや雨は例外です。
日の出・日の入りの時間や方向は、想像以上に変化しています。
例えば、私の住む北海道ならこのような感じです。
半年間でここまで変化します。3時間以上のズレがありますし、方向も全く変わってきます。
なので、アプリなどを使い下調べしておきましょう。
また、自分が撮りたい時間の30分前には現場に到着することをオススメします。空模様は刻一刻と変化するので、早めに行って光を見極めておくと写真のできも違ってきます。
マジックアワーやブルーアワーの光は淡いです。なので、シャッタースピードが出ません。
そうすると手ブレしてしまうので、三脚はあった方が良いです。
特に、日の出前や日の入り後のブルーアワーには必須です。
マジックアワーやブルーアワーの撮影は明暗差が激しいです。空は明るいのに地上は暗い。
そうするとカメラは明暗差に弱いので、なかなかうまく撮影できません。空が真っ白に白トビしてしまうか、あるいは地上が真っ黒の黒つぶれしてしまいます。
そこで対策が必要になります。ここでは4つの方法をご紹介します。
まずはRAWで撮影し、後でレタッチする方法をオススメします。これが一番簡単です。
撮影の際には空を適正露出にし白トビしないようにしましょう。RAWは黒つぶれには強く、比較的簡単に明るくすることは出来ますが、一方で白トビには弱く、白トビしてしまった部分は元に戻せません。
なので、白トビしないギリギリの明るさで撮影するのがベストです。そうすれば、暗い部分をレタッチで明るくするだけで綺麗に仕上げられます。ちなみに、撮影にはヒストグラムを確認すると良いでしょう。下の記事を参考にしてください。
RAWとJPEGの違いを超分かりやすく解説!初心者にはRAWがオススメ! ヒストグラムの見方と利用方法。ヒストグラムを理解して撮影に役立てよう!明暗差が激しい時には、上の方法でも上手くいかないことがあります。暗い画像を無理に明るくすると、ノイズが発生し画質が劣化します。カメラのダイナミックレンジにも限界があると言うことです。
その場合はHDR合成し、カメラのダイナミックレンジを補ってあげる方法があります。
HDR合成は明るさを変えた複数枚の画像を合成することで、一枚の綺麗な画像に仕上げるテクニックです。こうすれば画質の劣化を避けられ、明暗差が激しくても綺麗に撮影できます。
ちなみに、HDR合成にはLighroomがオススメです。
白飛び・黒つぶれとは?その対策は?合わせてダイナミックレンジという言葉を知ろう。ちなみに、ちょっとレベルが高いテクニックですが、露出ブレンドという方法もあります。
あとは、ハーフNDフィルターを使う方法があります。
ハーフNDフィルターは半分に減光効果のあるフィルターです。物理的に光を遮断することで、明暗差を軽減するわけです。
使用にはある程度経験が必要ですが、慣れれば撮影の強い見方になります。
最後に、マジックアワーやブルーアワーでは、撮影する空の方向によって全然雰囲気が違います。
上記した通りビーナスベルトやモルゲンロートも美しいです。また、これらは逆光にならないので撮影の難易度も低いです。明暗差に悩まされません。
この写真は太陽とはほぼ反対方向で撮ってます。空の色が幻想的ですし、明暗差も緩く撮影の難易度を下げることが出来ました。
なので、その状況に応じて撮影する方向を変えても良いでしょう。
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