カメラの設定の方法について!絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法を知って露出を決めよう。

記事内容

この記事では絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の働きを解説し、またその設定方法について書いています。最後にカメラのオート機能にも触れます。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度は一眼レフカメラやミラーレスカメラを使う上でもっとも大切な知識の一つです。

関連記事を含めこれらを理解すれば、失敗写真を減らし意図したような表現が可能になります。一気にステップアップです。

目次 ▽△

一見難しいと感じるかもしれませんが、そんなことはありません。

まずは露出(ろしゅつ)について簡単に説明

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度を知るためには、まず「露出(ろしゅつ)」という言葉の意味について、簡単に知る必要があります。

ずばり露出とは「カメラに取り込む光の量」のことです。

この露出(カメラに取り込む光の量)によって写真の明るが変わります。

「露出が少ない=光の量が少ない」と暗い写真に。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

「露出が多い=光の量が多い」と明るい写真に。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

「露出がちょうど良い=光の量がちょうど良い」とちょうど良い明るさの写真に。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

このように露出により写真の明るさが変化します。なんとなく感覚的に分かりますよね。

なので、「写真が暗いから露出を上げて」と言われれば、「取り込む光の量を多くして写真を明るくする」という意味合いになり、逆に「写真が明る過ぎるから露出を下げて」と言われれば、「取り込む光の量を少なくして写真を暗くする」という意味合いになります。

そして、露出をコントロールするのが、絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の3つです。この3つの設定を変えることにより取り込む光の量が変化します。

では、次に具体的に絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の働きについて見てみましょう。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度とは

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度は、それぞれ三者三様の方法で露出(カメラに取り込む光の量)をコントロールします。

では、まず個別に絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度について解説します。

絞り(F値)とは

レンズの中には絞りと呼ばれる部分があり、これが開いたり閉じたりすることで入ってくる光の量を調整します。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

上の画像がレンズの中にある絞りです。絞り羽根と呼ばれる羽が複数枚重なることで出来ています。人の目でいう瞳孔(どうこう)みたいなものですね。

絞りは開いている方が一度に多くの光を取り込むことができ、逆に閉じていれば入る光の量は少なくなります。

そして、絞りの開き具合を数値化したものがF値です。絞りが開いている方がF値は小さくなり、一方で絞りが閉じている方がF値は大きくなります。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

このような感じですね。F値は数字を小さくした方が通る光が多くなり、数字を大きくした方が通る光が少なくなります。

ちなみに、F値の範囲はレンズの性能によります。F1.4までF値を小さくできる(絞りを開ける)レンズもあれば、F4までしか小さくできないレンズもあります。逆に、F32までF値を大きくできる(絞りを絞れる)レンズもあれば、F16までしか大きくできないレンズもあります。一般的によりF値を小さくできる(絞りを開ける)レンズの方が高性能とされています(一度によりたくさんの光を取込むことができるので)。

以上のように、絞り(F値)はレンズの中にあり、それが開いたり閉じたりすることで露出(カメラに取り込む光の量)をコントロールします。

あと、絞り(F値)は他にも様々な作用を写真に与えます。ボケ具合とか画質とか。ここでは内容がそれるので別記事に書きます。よろしければ次の記事を参考ください。

り(F値)とは!?絞り(F値)と被写界深度の理解を深め、シーンに応じたF値を使い分けよう。

シャッタースピードとは

シャッタースピードは光を入り込む時間の長さです。

シャッタースピードが長ければ、光が長く取り込まれるので、それだけ光の量は多くなります。一方で、シャッタースピードが短ければ、光は短い間しか取り込まれないので、それだけ光の量は少なくなります。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

ちなみに、カメラにはシャッター幕と呼ばれる部分があり、これの動きによりシャッタースピードを調整しています。カメラの性能によりますが、シャッタースピードは1/8000秒という超高速から、やろうと思えば数時間という長時間まで設定することができます。

以上のように、シャッタースピードは光が入り込む時間を変えることで露出(カメラに取り込む光の量)をコントロールします。

あと、シャッタースピードは他にも様々な作用を写真に与えます。ものが止まって見えたり、流れて見えたり。ここでは内容がそれるので別記事に書きます。よろしければ次の記事を参考ください。

シャッタースピードを使いこなそう!その役割と広がる表現について。

ISO感度とは

先ほどから露出のことを「カメラに取り込む光の量」という表現をしていますが、言い方を変えると「センサーに光を当てる量」と表現することもできます。

センサーは光を画像にするために必要なデータに変換する部分です。人の目でいう網膜みたいなもの、昔のカメラでいうフィルムに当たります。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

上画像が実際のセンサーです。カメラで最も重要な部分と言って良いでしょう。

ここに沢山の光が当たれば写真は明るくなり、逆に光の量が少なければ写真は暗くなります。なので、「カメラに取り込む光の量=センサーに当てる光の量」というように考えても正解です。

そして、ISO感度とは「光に対するセンサーの敏感さ」になります。これは数字で表示され、数が多いほど光に敏感になります。なので、ISO感度が高ければ少ない光でも十分写真を明るくできるわけです。

例えば、ISO100からISO200にすれば同じ状況下でも後者の方が2倍写真が明るくなります。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

つまり、露出を2倍に増やしたの同じ効果です。

以上のように、ISO感度は光に対するセンサーの敏感さで露出をコントロールしています。

ちなみに、ISOは「イソ」または「アイエスオー」と読まれます。海外だと「アイソー」と発音されていたりもします。日本では「イソ」が標準的なようですね。

あと、ISO感度はとても便利そうですがデメリットもあります。ここでは内容がそれるので別記事に書きます。よろしければ次の記事を参考ください。

ISO感度とは!?ISO感度のメリット・デメリットをしっかり理解しよう。

では、次に絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の3つの関係について。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の関係性について

三者三様の方法で露出をコントロールする絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度ですが、それぞれが関係性を持っています。

ちょっと難しく感じるかもしれませんがそんなことはありません。

ちょうど良い明るさの写真の時

下画像の枠がちょうど良い明るさ(適正露出)の容量だと仮定します。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

この場合、絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の露出の合計でちょうど満たされればオッケーです。ちょうど良い明るさの写真が撮れます。

合計がぴったり枠に収まれば良いので、3つの比率はなんでもありです。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

上のようにそれぞれ3つの量はそれぞれ違いますが、写真の明るさに関しては同じになります。とにかく3つの合計が枠にぴったり収まればオッケーです。

ただし、設定の違いにより写真のボケ具合や被写体の動き具合に違いは出ます。

ちょうど良い明るさになる範囲で、絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度をそれぞれ設定し、自分の撮りたい写真表現になるようにするのが、カメラの魅力でもあります。

明る過ぎる写真の時

枠から絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の露出の合計が溢れています。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

この場合は光の量が過度なために、写真が明るくなり過ぎています。写真用語で露出オーバーという状態です。

これをちょうど良い明るさにするためには、絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度のどれかを小さくしてあげればオッケーです。

絞りを絞る(F値を大きくする)か、シャッタースピードを短くするか、ISO感度を下げます。どれを調整しても明るさの結果は同じです。

ちなみに、この場合は基本的にはISO感度を下げることが多いです。理由はISO感度のノイズというデメリットがあるからです。詳しくは次の記事を参考にしてください。

ISO感度とは!?ISO感度のメリット・デメリットをしっかり理解しよう。

暗過ぎる写真の時

枠に対し絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の露出の合計が足りてません。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

この場合は光の量が少ないために、写真が暗くなり過ぎています。写真用語で露出アンダーという状態です。

これをちょうど良い明るさにするためには、絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度のどれかを大きくしてあげればオッケーです。

絞りを開ける(F値を小さくする)か、シャッタースピードを長くするか、ISO感度を上げます。どれを調整しても明るさの結果は同じです。

ただ、どの露出を大きくするかによって写真に及ばす影響が変わってくるので、ある程度決まった方法があります。詳しくは下で解説します(以下の内容はちょっと複雑なので知らなくても大丈夫です。カメラが自動でやってくれるので)。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度はどれを設定すれば良いか

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度のどの設定を変えても、撮れる写真の明るさは同じと書きました。では3つのどれを優先して設定していけば良いのでしょうか。

ずばりそれはケースバイケースです。

しかし、それを言うと元も子もないので、いくつか例を示したいと思います。ただ、以下の記事内容を理解している前提で書きます。

絞りとは ISO感度とは!?ISO感度のメリット・デメリットをしっかり理解しよう。 シャッタースピードを使いこなそう!その役割と広がる表現について。

まだよく分からない方は先にお読みください。

暗過ぎる写真の時

例えば、下のように露出が足らない場合。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

枠に光の量が足りていません。暗い写真です。

まず、こんな時はシャッタースピードを遅く設定し光の量を多くします。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

これでちょうど良い明るさになります。ただし、シャッタースピードを遅くすると手ブレや被写体ブレの危険性が高まります。

もし、その危険性があるのなら、その代わりに絞りを開きます(F値を小さくする)。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

これでオッケーです。しかし、絞りを開いたことでボケ具合が変わってしまいます。例えば、全体にしっかりピントを合わせたい時などは絞りを絞ったままにしたいです。また、これ以上絞りを開けられないという場合もあるでしょう。

もし、絞りを変えたくない、あるいはこれ以上絞りを開けられないのであれば、今度はその代わりにISO感度を高く設定します。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

これならボカ具合を変えることなく写真を明るくできます。

ISO感度を高くすれば、シャッタースピードを変えることなく、ボケの量も同じままで写真を明るくできます。ただし、あまりにISO感度を高くし過ぎるとノイズが多くなり画質が劣化するので注意が必要です。その場合は三脚などが必要になります。

明る過ぎる写真の時

次に、例えば下のように露出が多い場合。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

この時はまずISO感度を最小値に設定しましょう。

ISO感度は基本的に低くした方が良いので、高く設定されていれば低くしてあげます。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

ただし、もうこれ以上低く設定できない時も多いです。多くのカメラはISO100までしか下げられません。

この場合はシャッタースピードが早くなるよう設定し光の量を減らします。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

これでちょうど良い明るさの写真になります。

もし、これ以上はシャッタースピードを早くできないという時や、シャッタースピードは早くしたくないという時は絞りを絞ります(F値を大きくする)。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

ボケの量は減りますがこれで写真はちょいど良い明るさになります。

というように、2つを例示しましたが、他にも様々なパターンが考えられます。いずれにせよ大体こんな感じで絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度を設定していきます。

ちなみに、例では絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の1つずつしか設定を変えませんでしたが、もちろん同時に複数の設定を変えてもオッケーです。絞りを開いて、ISO感度も高くするみたいな。

 

なんだか難しそうと感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、実は全て自分で設定する必要はありません。殆どカメラが自動で設定してくれます。カメラ任せです。

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定はカメラに任せられる

メーカによって名称は異なりますが、基本的にどのカメラでもある機能です。

AUTO(オート)

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

AUTO(オート)は絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の3つをカメラが自動で設定してくれるモードです(この3つ以外の他の設定もカメラが自動設定してくれます。ホワイトバランスとか)。

なので、とても簡単に撮影できます。カメラを構えてシャッターを押すだけです。失敗も少ないです。

ただし、設定の自由度がないので自分がイメージした写真が撮りにくいデメリットもあります。もっとボカしたいとか、全体にピントを合わせたいとか、なかなか思うようにいきません。

P(プログラムオート)

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

P(プログラムオート)は絞り(F値)・シャッタースピードをカメラが自動設定してくれ、他のISO感度などを自分で設定するモードです(設定によってはISO感度も自動にすることができる)。

これもISO感度だけの設定なので扱いは簡単です。明るい場所であれば基本的にISO100でオッケーです。

ただし、これも設定の自由度が少ないので自分がイメージした写真が撮りにくいデメリットもあります。

A(絞り優先オート)

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

A(絞り優先オート)は絞り(F値)・ISO感度の2つを自分で設定します。シャッタースピードだけちょうど良い明るさになるようカメラが自動的に設定してくれます。ちなみに、設定によってはISO感度も自動にすることができる。

これならボケ具合を自分でコントロールできるので、思ったような写真表現で撮影しやすいです。シャッタースピードはカメラの自動設定なので撮影も比較的簡単です。

おそらく風景やスナップ、人物などの撮影で一番よく使われているモードかと思います。詳しい使い方は下の記事を参考にしてください。

まずは絞り優先オートがオススメ!絞り優先オートを使って好みの写真を撮ろう。

S(シャッター優先オート)

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

S(シャッター優先オート)はシャッタースピード・ISO感度の2つを自分で設定します。絞り(F値)だけちょうど良い明るさになるようカメラが自動的に設定してくれます。ちなみに、設定によってはISO感度も自動にすることができる。

このモードは被写体の動きが早い時に使われることが多いです。例えば、動物、スポーツなど。風景やスナップなどではあまり使われません。

M(マニュアル)

絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の設定の方法

これは絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度の全てを自分で設定するモードです。

全て自分で設定するので扱いには慣れが必要です。ただ、星やNDフィルターを使った撮影など、ちょっと特殊な撮影で使われることが殆どなので、普段使っている方は少数かと思います。

興味があればいじってみると良いかと思います。露出の勉強になります。

 

以上のように、写真の明るさはM(マニュアル)を除けばカメラが自動的に設定してくれるので、簡単に撮影することが可能となっています。デジタルカメラは本当に便利にできているので使える機能は使って楽しく撮影したいですね。

まとめ

  • 露出は「カメラに取り込む光の量」のことで写真の明るさを左右する
  • 絞り(F値)・シャッタースピード・ISO感度はそれぞれ露出をコントロールする
  • この3つのバランスを保つことでちょうど良い明るさになる
  • 基本的にはカメラが自動設定してくれるので難しくない

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