
Photoshopの覆い焼き・焼き込みツールの使い方。調整レイヤーのように覆い焼き・焼き込みツールを使い、写真を立体的にする方法。
この記事では「Photoshopの使い方」の実践編として、選択範囲を作成し細かな木々と空を切り抜く方法について解説しています。
Photoshopでレタッチをしていると、空を切り抜く場面が多くあります。その際に困るのが細かな木々などです。今回、ご紹介する方法を使えば上手く選択範囲を作ることができます。
目次 ▽△
この記事では覆い焼き・焼き込みツールについて知っている必要があります。分からない方は下の記事を参考にしてください。
Photoshopの覆い焼き・焼き込みツールの使い方。調整レイヤーのように覆い焼き・焼き込みツールを使い、写真を立体的にする方法。
また、アルファチャンネルについても知っておきましょう。
Photoshopのレイヤーマスクについて。アルファチャンネルとは!?
では、手順をご説明します。
まずは、チャンネルパネルにて、レッド・グリーン・ブルーの各チャンネルで、最もコントラストの高い(空と地上の分離が良い)チャンネルをコピーします。
これは多くの場合、ブルーチャンネルになるかと思います。
案の定、今回はブルーチャンネルをコピーしました。
コピーしたチャンネルは、適当に「空」などと名前を変更して置きましょう。
これを元にして選択範囲を作成していきます。
次に、先ほどコピーしたチャンネルを選択した状態で、 [command(Ctrl)+ L] でレベル補正を使用します。 これはメニューから [イメージ] → [色調補正] → [レベル補正] でも構いません。
レベル補正にて左右を少し詰めてコントラストを高めます。
注意点としてはここでコントラストを高くし過ぎると、綺麗な選択範囲が作成できないので、少しだけコントラストを強める程度に留めましょう。
場合によってはこの作業を飛ばしても構いません。
ここで覆い焼き・焼き込みツールを使っていきます。
それぞれの設定は以下の通りです。
- 覆い焼きツール・・・範囲はハイライト。露光量は基本100%
- 焼き込みツール・・・範囲はシャドウ。露光量は基本100%
それぞれ露光量は基本100%にしますが、適宜変えても良いかと思います。また、ブラシは0〜30%くらいで柔らかい方が良いです。
覆い焼きツールでは空をなぞっていきます。
範囲をハイライトにしているので、地上をなぞっても基本的に効果は及びません。空だけが白くなります。
次に、焼き込みツールでは地上をなぞって行きます。
範囲をシャドウにしているので、空をなぞっても基本的に効果は及びません。地上だけが黒くなります。
木々の細かい部分は慎重に行います。やり直ししたい時は [command(Ctrl)+ Z] で戻ります。
ちなみに、覆い焼き・焼き込みツールの切り替えは [shift + O] で行えます。
以上のようにして、覆い焼き・焼き込みツールを使い、空と地上を分離できたら、なげなわツールなどを使い空を白に塗り潰します。
空を完全に白にしました。
次に地上を黒にします。これも空と同様になげなわツールなどを使うと良いでしょう。選択系ツールを使いにくい部分は、ブラシツールで黒く塗っても良いです。
最後に、 [command(Ctrl)+ L] でレベル補正を使用し、0と255以外がないようにします。
これで完成です。
いかがでしょうか!?
簡単に細かい部分まで選択範囲を作れました。ただし、この方法でもどうしても上手く行かない時があります。特に、空と地上が同じような明るさである時や、ピントが合っていない時です。
このような場合は、やはりブラシツールなどで修正し、微調整してあげる必要があるでしょう。
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