
まずはPhotoshopの画面構成を確認してみよう。各名称と機能について。
この記事では「Photoshopの使い方」の実践編として、覆い焼き・焼き込みツールの使い方について解説しています。
覆い焼き・焼き込みツールは明暗を強調することで、画像を立体的にすることができるツール。簡単に使えるのでおすすめです。
目次 ▽△
まず、覆い焼き・焼き込みツールはツールバーにあります。
これです。覆い焼き・焼き込みは英語だと "Dodge & Burn" と言われるようですね。
そして、覆い焼き・焼き込みツールは部分補正する際に使うツールで、特に明暗を強調するときに使います。明暗を強調することで立体感が出る。
覆い焼き・焼き込みツールの違いは以下のようになっています。
なので、光の当たっている部分を強調したい場合などは覆い焼きツールで明るく補正し、逆に影を強調したいときは焼き込みツールで暗く補正するという使い方をします。
これにより明暗が強調され、フラットに見える写真でも、立体的に印象深く見せることができるわけです。
では、覆い焼き・焼き込みツールのオプションバーの設定について確認していきましょう。
まずはPhotoshopの画面構成を確認してみよう。各名称と機能について。
覆い焼き・焼き込みツールのオプションバーの設定項目は共通です。
まず、①ではブラシの直径や硬さを設定します。基本的には円形ブラシで、柔らかい方が自然に仕上がります。
② [範囲] では調整する色調を選択します。シャドウは暗い部分、ハイライトは明るい部分、中間調はその間です。例えば、シャドウを選択すれば画像の暗い部分にだけ効果が及ぶので、ブラシの細かな操作が不要になったります。
③ [露光量] は効果の強弱です。数値の大きい方が効果が大きくなります。
④ [トーンを保護] はこれをチェックすると、できるだけ周囲の色のトーンを保護しながら明暗の調整ができます。なので、これはチェックを入れた方が良いです。
おすすめの設定としては以下のようになります。
覆い焼きツールは範囲にハイライトを選択することで、明るい部分をより明るくできます。これにより光を強調できる。露光量は5〜25%と弱めにして、何度かブラシをかけて効果を調整するのが良いでしょう。
焼き込みツールは範囲にシャドウを選択することで、暗い部分をより暗くできます。これにより影を強調し、画像を引き締めることができる。これも露光量は弱めにした方が良いでしょう。
覆い焼き・焼き込みツールは、レイヤーとして使えません。画像レイヤーに直接調整を加えることになるので、あとでやり直しがしづらいです。
なので、多くの場合は画像レイヤーをコピーし、それに覆い焼き・焼き込みツールを使います。これならやり直しにも対応可能です。
しかしながら、これでも後から露出を調整したりなど補正した場合に、対応できないことが時々あります。
そこで下で解説する、覆い焼き・焼き込みツールを調整レイヤーのように使う方法です。
まずは、[command(Ctrl)+shift+N] で新規レイヤーを作成します。
ダイアログが表示されるので以下のように設定ます。
① [描写モード] では「オーバーレイ」を選択します。
② [オーバーレイの中性色で塗りつぶす(50%グレー)] にはチェックを入れます。
これで [OK] です。レイヤー名は適当に"Dodge & Burn"などにすると良いかと思います。
あとは、先ほど作成したレイヤーを選択し、覆い焼き・焼き込みツールを使うだけです。
今回は試しに下の画像を使ってみます。
この時は左から夕日が差し込んでいました。
なので、木の左側を覆い焼きツールで明るく補正し、木の右側を焼き込みツールで暗くし、明暗を強調させてみたいと思います。
上画像の赤い部分が覆い焼きツールで明るく補正、青の部分が焼き込みツールで暗く補正する部分です。
覆い焼き・焼き込みツールの設定は下のようにし露光量を適宜変えています。
この設定で円形ブラシを使い硬さは10%くらい。
それでこのようになりました。
覆い焼き・焼き込みツールを使った右画像は明暗が強調されて立体的になりました。
簡単に使えて効果は大きいのでおすすめのツールです。
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