「Panasonic LUMIX DC-G9」の詳細情報と「DC-G99」との違い
目次
メーカー概要
撮影者の意思に呼応するような機動力と操作性を備えた、ハイエンド・ミラーレス一眼。
引用:パナソニック製品情報
「Panasonic LUMIX DC-G9」の特徴について
「LUMIX DC-G9」の立ち位置について
ミラーレス
ハイエンド
「LUMIX DC-G9」はGシリーズのカメラです。Gシリーズは静止画重視のモデルとなっています(GHシリーズが動画重視)。
そして、Gシリーズには現在のところ、G9(G9 PRO)、G99、G8の機種あります。G9がプロフェッショナル向けのハイエンドモデル、G99がハイアマチュアモデル、G8がミドルクラスモデルになるようです。G9とG99は兄弟機という位置付けで、G9とG8が上下の関係と言えるでしょう。
「LUMIX DC-G9」のボディーについて
質量658g
防塵防滴○
手ぶれ補正○
タッチパネル○
モニターバリアングル
水準器○
フラッシュ内蔵:×
「LUMIX DC-G9」の重さは658gです。マイクロフォーサーズのカメラとしては重量級。フルサイズ機よりも重いです。しかしながら、マグネシウム合金フレーム、マイナス10℃の耐低温設計も備えた防塵防滴構造、ダブルスロット、USB給電可となっており、過酷な環境でも安心して使用できます。

モニターはタッチパネル対応のバリアングル式で、暗所でも増感することで被写体を見やすくする「ライブビューブースト」を搭載しています。

星景や夜景での撮影で、構図を決める際に非常に役立ちます。
ファインダーについては約368万ドット、約1.66倍(換算約0.83倍)です。高繊細でかなり広く見えます。また、120fpsの高フレームレートで表示が可能なので、動きの速い被写体でも滑らかに見えます。
そして、5軸ボディ内手ぶれ補正を搭載しており、「Dual I.S 2」にも対応しています。「Dual I.S 2」はボディ内手ぶれ補正とレンズ内手ぶれ補正を連動制御することで、本来なら補正効果の低下する中望遠~望遠域まで6.5段分の手ぶれ補正を実現しています。

静止画のみならず動画撮影にも活かせます。
「LUMIX DC-G9」のセンサーについて
有効画素数2033万画素
ISO感度200-25600
ヴィーナスエンジン
「LUMIX DC-G9」は2033万画素のローパスレスセンサーを搭載しています。画素数も多く、ローパスフィルターもないので、ディテールまで繊細感のある画を得られます。また、センサー上にARコーティング処理することで、反射を軽減しフレアを抑制しているようです。
それから「LUMIX G9」はハイレゾモードに対応。センサーをシフトさせながら計8回の連続自動撮影を行い、カメラ内で合成処理を行うことにより、約8000万画素相当の高解像画像を生成します。細かなディテールまで美しく描写する。
「LUMIX DC-G9」の連写性能について
メカ12コマ/秒
電子60コマ/秒
連写性能についてはメカシャッターでは約12コマ/秒(AF固定)、約9コマ/秒(AF追従)、電子シャッターを使えば約60コマ/秒(AF固定)、 約20コマ/秒(AF追従)になります。また、センサーの読み出し速度が高速のため、ローリング現象による歪みも従来より抑えられている。
連続撮影可能枚数も60枚(RAW)、600枚(JPEG)で、バッファーは十分な容量です。
あとは「プリ連写機能」という便利なものも搭載されています。これは連写撮影を始める際に行われるシャッターボタン半押しの動作から、約20M画素での連写記録を事前に開始。シャッターボタン全押し(連写撮影開始)までの間をさかのぼって記録することができる機能です。

素早く動く被写体の一瞬を人の反応遅延やレリーズタイムラグなどで逃してしまっても、その瞬間をカメラが自動的に連写記録を行うため、従来に比べて決定的瞬間を撮り逃すことなく正確に収めることができます。
G8やG99でも4Kフォト使用時に「4Kプリ連写機能」が使えましたが、「LUMIX G9」は通常の連写でもこの機能が使えるわけです。
さらに、「LUMIX G9」は6Kフォトに対応しています。従来の4Kフォト(4K動画から写真を取り出す)は830万画素でしたが、6Kフォトは約1800万画素です(JPEG画像のみ)。1秒間に30コマの動画の中から、約1800万画素の写真を取り出せます。画素数が増えて、繊細感も増しますし、大きくプリントもできる。
また、4Kフォトも秒間60コマで、コマ数が2倍に増えている。従来は秒間30コマでした。
「LUMIX DC-G9」のAF性能について
AFポイント225点
「LUMIX DC-G9」は225点のAFエリアを搭載しています。

従来の49点より細やかなAF制御が可能になり、これまで以上に正確に被写体を捉える事が可能になりました。
ボディーにはジョイスティックが搭載されているので、AFエリアを素早く移動させることもできます。

ファインダーを覗きながらでも簡単に操作可能。
そして、高速・高精度化した空間認識AFが採用されています。空間認識AFとは、ピント位置の異なる複数のライブ画像から空間を認識して、被写体までの距離情報を瞬時に算出、一気に合焦領域までピント合わせを行うAF制御です。これによりAF合焦速度は約0.04秒を実現しています。動体追従性能も向上している。
あと、「LUMIX G9」の顔・瞳認識AFは、ディープラーニング技術による「人体認識」機能を搭載したことで性能が向上しています。従来ではフォーカスが難しかった顔が隠れているシーンや後ろを向いた被写体でも、しっかりとピントを合わせる。また、ファームアップにより「動物認証AF」にも対応しました。
「LUMIX G9」の動画性能とネットワークについて
4K動画○
フルHD○
Wi-Fi○
Bluetooth○
「LUMIX G9」は4K 60pの撮影に対応しています。また、「LUMIX G9」はフルHDで180fpsのハイスピード動画(スローモーション撮影)にも対応。そして、「LUMIX G9」の4K動画は全画素読み出しでクロップがありません。さらに、ファームアップにより「4:2:2 10bit記録 4K/30p記録(MOV)、VFR、HLG動画、V-Log L(別売DMW-SFU1)」に対応しました。動画性能がかなり強化されたようですね。
そして、「LUMIX DC-G99」は、 Bluetooth4.2(BLE:Bluetooth Low Energy)に対応。簡単にスマホやタブレットとペアリングでき、低電力でカメラ本体と常時接続しておくことが可能です。
専用アプリ「Panasonic Image」でリモート操作をする際は、撮影前の待機中はBluetoothで省エネ接続をさせおき、撮影中は転送速度の速いWi-Fi接続に自動で切り替え撮影した画像を確認する等の使い方もでき、より省電力で効率もよくスムーズな撮影が可能です。
「Panasonic LUMIX DC-G9」と下位機「LUMIX DC-G99」との違い
下位機である「LUMIX DC-G99」との主な違いは以下の通りです。
- 画素数
- ボディー
- 連写性能
- AF性能
- 手ブレ補正
- 6Kフォト
- 動画性能
画素数
「LUMIX G9」と「LUMIX G99」は2033万画素で同じ(両方ともローパスレス)。ただし、「LUMIX G9」のセンサーはARコーティング処理することで、反射を軽減しフレアを抑制しているようです。それから「LUMIX G99」はハイレゾモードに非対応です。
ボディー
「LUMIX G9」が658gなのに対し、「LUMIX G99」は536gです。「LUMIX G9」の方が122gも重い。ただし、「LUMIX G99」は防塵防滴ですが、耐低温設計ではなく、シングルスロットです(「LUMIX G9」はダブルスロット)。
そして、「LUMIX G9」には右肩にサブ液晶がありますが、「LUMIX G99」はこれが省略されています。「LUMIX G9」の方が設定の視野性が良い。
ファインダーについては、「LUMIX G9」は368万ドットで倍率1.66倍(換算0.83倍)ですが、「LUMIX G99」は236万ドットで倍率1.48倍(換算0.74倍)です。「LUMIX G9」の方が高繊細で広い。
ただし、内蔵フラッシュは「LUMIX G99」にあって「LUMIX G9」にはありません。
連写性能
「LUMIX G9」の連写はメカシャッター時に約12コマ/秒(AF固定)、電子シャッター時に60コマ/秒(AF固定)でしたが、「LUMIX G99」はメカシャッターでも電子シャッターでも約9コマ/秒(AF固定)です。「プリ連写機能」も「LUMIX G99」は非対応です。
そして、連続撮影可能枚数は「LUMIX G9」は60コマ(RAW)、600コマ(JPEG)でしたが、「LUMIX G99」は45コマ(RAW)、300コマ(JPEG)です。
ちなみに、「LUMIX G99」はメカシャッターが1/4000-60秒、電子シャッターが1/16000-1秒でしたが、「LUMIX G9」はメカシャッターが1/8000-60秒、電子シャッターが1/32000-1秒になっています。
AF性能
「LUMIX G9」 は225点のAFエリアでしたが、「LUMIX G99」は49点となり、「LUMIX G9」の方がかなり増えています。
そして、両機とも空間認識技術を採用していますが、合焦速度について「LUMIX G9」が0.04秒なのに対し、「LUMIX G99」は0.07秒です。
あと、「LUMIX G9」は狙った被写体にフォーカスを合わせると、フォーカスが合った部分を拡大表示できる「AFポイントスコープ機能」も新たに搭載している。

さらに、「LUMIX G9」は「動物認証AF」にも対応しています。
手ブレ補正
ボディ内手ブレ補正について、「LUMIX G9」は6.5段分の効果でしたが、「LUMIX G99」は5.0段分です。「LUMIX G9」の方がより強力になっています。
6Kフォト
「LUMIX G99」は4Kフォト(1秒30コマ)のみでしたが、「LUMIX G9」は4Kフォト(1秒60コマ)と6Kフォト(1秒30コマ)を使えます。
4Kフォトは約830万画素ですが、6Kフォトは約1800万画素です。かなり画素数が多いですね。
動画性能
「LUMIX G9」は4K60pの撮影に対応していますが、「LUMIX G99」は4K30pまでの動画性能です。また、「LUMIX G99」の4K動画はクロップされます。
ライバルカメラ
仕様
参考リンク
基本仕様
タイプ | ミラーレス |
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マウント | Mフォーサーズ |
寸法 | 幅 約136.9mm x 高さ 約97.3mm x 奥行 約91.6mm |
質量(バッテリーとメモリカードを含む) | 約658g |
防塵防滴 | ○ |
ボディ内手ブレ補正 | ○(5軸手ブレ補正) |
水準器 | ○ |
内蔵フラッシュ | × |
バッテリー寿命 | [ファインダー時] 約360枚(DC-G9L付属レンズ12-60mm使用時、付属バッテリーパック) |
センサー
センサーサイズ | フォーサーズ |
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センサー備考 | - |
有効画素数 | 2033万画素 |
ローパスフィルター | ローパスフィルターレス |
画像処理エンジン | ヴィーナスエンジン |
静止画記録形式
記録メディア | SDメモリーカード / SDHCメモリーカード / SDXCメモリーカード |
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画像ファイル形式 | JPEG(DCF/Exif2.31準拠)、RAW(Panasonic独自) |
記録画素数 | 5184×3888(L)、3712×2784(M)、2624×1968(S)、4992×3744(6K PHOTO)、3328×2496(4K PHOTO)、10368×7776(XL、ハイレゾ)、7296×5472(LL、ハイレゾ) |
スロット数 | ダブルスロット |
オートフォーカス
AF方式 | 映像検出によるTTL方式 |
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フォーカスポイント | 225点 |
検出範囲 | EV -4~18 |
フォーカス備考 | 顔・瞳認識、動物認証 |
シャッター
シャッター形式 | フォーカルプレーンシャッター |
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シャッタースピード | メカシャッター:60~1/8,000秒、電子先幕:60~1/2,000秒、電子シャッター:1~1/32,000秒 |
連写速度 | メカシャッター: 約12コマ/秒(AF固定)、約9コマ/秒(AF追従)、電子シャッター: 約60コマ/秒(AF固定)、 約20コマ/秒(AF追従) |
連続撮影可能枚数 | RAW:60枚以上 |
露出制御
撮影感度 | ISO200~25600 |
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測光方式 | 1728分割測光 |
測光モード | マルチ測光 / 中央重点測光 / スポット測光 |
ファインダー
ファインダー形式 | 0.5型 / 約368万ドット |
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視野率 | 約100% |
倍率 | 約1.66倍(35mm判換算で約0.83倍) |
モニター
可動・タッチパネル | タッチパネル対応、バリアングル方式 |
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画面サイズ/ドット数 | 3.0型 / 約104万ドット |
動画撮影
4K | 4K(3840x2160) 60p |
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フルHD | フルHD(1920x1080) 60p |
ネットワーク
WI-Fi | ○ |
---|---|
Bluetooth | ○ |
その他
使用可能温度 | -10~40 ℃ |
---|---|
使用可能湿度 | 10~80 % |
発売日 | 2018-01-25 |