「Nikon D7500」の詳細情報とD7200、D500、D5600との違い。
目次
メーカー概要
D500の高画質と高速性能を軽量・薄型ボディーに凝縮。ニコンDXフォーマットデジタル一眼レフカメラD7500。
引用:ニコン製品情報
「D7500」の特徴について
「D7500」の立ち位置について
一眼レフ
ミドルクラス
「D7500」はニコンAPS-C機の中でミドルクラスに当たるカメラです。高感度に強いセンサー、高い動体追従性、見やすいプリズムを使ったファインダー、防塵防滴のボディなど、エントリークラスとは一線を画しています。
フィールドで本格的に一眼レフカメラを使いたいなら、このクラスの一眼レフカメラが適しているでしょう。さらに上位モデルにはD500系があります。ちなみに、これの旧モデルは2015年発売の「D7200」です。
「D7500」のボディーについて
質量720g
防塵防滴○
手ぶれ補正×
タッチパネル○
モニターチルト式
水準器○
フラッシュ内蔵:○
「D7500」は重さ720gです。エントリーモデルと比べれば、ずっしりと重くなります。素材は高剛性炭素繊維複合材料で金属製ではありませんが、しっかりとした感触でクオリティが高いです。
また、防塵防滴で堅牢な作りとなっています。さまざまなフィールドへも対応でき、アクティブな撮影をサポートする。グリップも深くホールドしやすいです。
あとは、ファインダーはプリズムが採用され明るく見やすい(約0.94倍)、モニターは3.2型(約92.2万ドット)で大きく、チルト式でタッチパネルにも対応します。それから水準器も採用されているので、水平を簡単に取れる。下位モデルよりも優れたボディー性能はミドルクラスならではです。
「D7500」のセンサーについて
有効画素数2088万画素
ISO感度100-51200
EXPEED 5
「D7500」は有効画素数2088万画素のセンサーを搭載。画像処理エンジン「EXPEED 5」との連携により、常用感度がISO100-51200と高感度耐性も高いです。
ここでDxOMarkのセンサースコアを見てみましょう。
D7500 | D7200 | D500 | |
Overall Score (センサーの総合点) | 86 | 87 | 84 |
Color Depth (色の再現域と分離) | 24.3 | 24.5 | 24.1 |
Dynamic Range (ダイナミックレンジ) | 14 | 14.6 | 14 | Low-Light ISO (DxOの基準で許容 できる最高のISO感度) | 1483 | 1333 | 1324 |
旧モデルのD7200も素晴らしいセンサー性能ですが、D7500も良い数値で、特に高感度では最も強いようです。
現行のAPS-C機の中ではD500を抑えトップの性能です。ただし、旧モデルのD7200のセンサーは本当にすごい。ダイナミックレンジはフルサイズ並みです。
「D7500」の連写性能について
最高連写8コマ/秒
「D7500」の連写性能は最高約8コマ/秒と高速です。被写体の一瞬の動きも逃しにくい。さらに、50コマ連続撮影できる大容量のバッファーメモリーを搭載しています(14ビットロスレス圧縮RAW)。連写が途切れにくく、非常に心強いです。また、フリッカー低減機能などを使えるのも、室内での撮影で良いすね。
「D7500」のAF性能について
AFポイント51点
「D7500」は51点のAFポイントがあります。また、グループエリアAFなど被写体に合わせて選べるAFエリアモードも充実しています。下位モデルと比べ動く被写体への捕捉性能はしっかり強化されている。低輝度限界も-3EVに対応しているので、暗所や低コントラストのシーンでもAFが照合しやすい。
「D7500」の動画性能について
4K動画○
フルHD○
「D7500」は4K(3840×2160)30pやフルHD(1920x1080) 60pに対応しています。いずれも最長記録時間は29分59秒となっています。フルHDやHD動画撮影時には、電子手ブレ補正も利用可能です。
「D7500」のネットワークについて
Wi-Fi○
Bluetooth○
SnapBridge
「D7500」はカメラとスマートフォン/タブレット端末をシームレスにつなぐアプリケーション「SnapBridge」に対応。一度設定するだけでカメラとスマートフォンがBluetoothで常時接続。スマートフォンがバッグに入っていても、カメラのシャッターをきるたびに撮った写真を自動転送してくれるので、お気に入りのSNSやメールからすぐに家族や友達へシェアして楽しめます。
「D7500」と旧モデル「D7200」との違い
旧モデルであるD7200との主な違いは以下の通りです。
- ボディ・画素数
- モニター
- スロット数・縦グリップ
- 連写性能
- 動画性能・通信
細かな違いは置いておいて、大きな違いをピックアップしました。
ボディ・画素数
D7500は720gですが、D7200は765gで、D7500の方が少し軽いです。D7500は高剛性炭素繊維複合材料を使うことで軽量化しています(D7200はマグネシウム合金)。また、グリップもD7500の方が深く持ちやすいです。

それからD7500が2088万画素なのに対し、D7200は2416万画素なので、D7200の方が僅かに画素数が多いです。写真にはそれ程違いはないでしょう。
モニター
D7500のモニターは3.2インチ・92.2万ドット、D7200は3.2インチ・122.9万ドットなので、D7200の方がスペック的には上です。
ただし、D7500はチルト式で上下に角度調整が可能、またタッチパネルにも対応しています。D7200は稼働せずに、タッチパネルにも対応していません。使い勝手は圧倒的にD7500です。
スロット数・縦グリップ
D7500はシングルスロットで、メモリーカードが1枚しか入りません。つまりバックアップ不可なので、データ消失のリスクが怖いです。D7200はダブルスロットでメモリーカードが2枚挿入可能。なので、バックアップを取ることができ安心です。
さらに、D7500はバッテリーグリップ(縦グリップ)の装着不可ですが、D7200は装着可能です。これは困る人もいるかと思います。この辺の性能はD7500で削られていることになりますね。
連写性能
D7500は最高約8コマ/秒、D7200は最高約7コマ/秒で、ちょっとだけD7500の方が連写が速いです。ですが、それ以上に違うのがバッファ容量です。
D7500は50コマ(14bit ロスレスRAW)もの連続撮影枚数がありますが、D7200は18コマです。D7200の方がずっと少なく、すぐに連写が止まります。この違いは連写を使って撮影した際に、大きな差が生まれるかと思います。
動画性能・通信
D7500は4K UHD(3840×2160)/30pの動画撮影が可能ですが、D7200はフルHD/60pまでです。D7500の方が動画に優位。
また、D7500はBluetooth内蔵で、SnapBridge対応ですが、D7200はそうではありません。スマホ等へのアクセスはD7500の方が良いでしょう。
「D7500」と上位機「D500」との違い
上位機であるD500との主な違いは以下の通りです。
- 大きさ重さ
- モニター・ファインダー
- スロット数・縦グリ
- 動体追従性能(AF・連写性能)
決定的に違うのは動体追従性能です。D500の方が圧倒的に強い。
大きさ重さ
D7500は720gですが、D500は860gで140gも重いです。

大きさもこれだけ違います(右がD500)。
D500はもちろん防塵防滴ですが、さらに酷使に耐える強度と剛性を確保しています。D7500よりもずっと堅牢。
モニター・ファインダー
D7500のモニターは3.2インチ・92.2万ドットなのに対し、D500は3.2インチ・236万ドットなので、D500の方が繊細感のあるモニターです。ちなみに、双方ともチルト式・タッチパネル対応。
ファインダーについては、同じプリズム使用ですが、D7500が倍率0.94倍なのに対し、D500は1.0倍でより広く見やすいです。
スロット数・縦グリ
D7500はシングルスロットで縦グリップ使用不可でしたが、D500はダブルスロット(SDカードとXQDカード)です。D500はバックアップも取れて安心ですね。さらに、D500は縦グリップ(マルチパワーバッテリーパック)にも対応しているので拡張性が高いです。
動体追従性能(AF・連写性能)
D7500のAFポイントは51点でしたが、D500は153点で圧倒的に多いです。AFの追従性も良く、動体への食らい付きが違います。さらに、輝度範囲も、D7500は-3EV〜19EV、D500は-4EV〜20EVと広い。つまり、D500のAFの方が暗所などの悪条件に強いことになります。
さらにD500は連写が10コマ/秒で速いです(D7500は8コマ/秒)。バッファについてもD500は200コマ(14bitロスレス圧縮RAW、XQDカード使用時)もあります。D7500は50コマなので、D500は4倍です。D7500もすごいですが、D500の方がもっとすごい。
「D7500」と下位機「D5600」との違い
下位機であるD5600との主な違いは以下の通りです。
- 画素数
- ボディの違い
- ファインダー
- モニター
- 動体への強さ(AF・連写性能)
- 動画性能
D7500はミドルクラス機なので、エントリー機のD5600とは多くの点で違います。D7500の方がより本格的なカメラです。ここでは主要な部分のみ比較したいと思います。
画素数
D7500は2088万画素ですが、D5600は有効画素数2416万画素でやや多いです。ただし、常用感度はD7500がISO100-51200なのに対し、D5600はISO100-25600なので、D7500の方が高感度に強い。
ボディの違い
D7500は720gなのに対し、D5600は465gで軽いです。携帯性はD5600。

大きさを見てもD7500はごつくて大きいです。D5600はコンパクト。
しかしながら、D7500はカメラボディーの接合部にシーリングが施されており、ホコリや水滴の侵入を防ぐ防塵・防滴構造になっています。堅牢性も高く、雨などの悪天候でも安心して使用可能です。D5600は防塵防滴ではありません。あと、D5600は水準器もない。
ファインダーの違い
D7500はペンタプリズムというガラスの塊が使われています。ペンタプリズムの方がクリアで明るく見えるので、ファインダーが見やすいです。一方で、D5600はペンタミラーという鏡を使われており、プリズムに比べばやや暗く見えずらい。
さらにD5600はファインダー視野率95%なので、写真に写る範囲が全てファインダーで見られません。また、倍率も0.82倍で見え方も狭い。
一方で、D7500は視野率100%なのでファインダーで見た範囲が、そのまま写真になります。こちらの方が構図など決めやすいですね。また、倍率も0.94倍なので、ファインダー内が広く見やすいです。
モニターの違い
D7500はチルト式で上下の角度調整のみの可動ですが、D5600はバリアングル式で可動範囲が広いです。
バリアングルは横位置・縦位置の両方に対応し、自撮りにも便利です。一方で、チルト式は縦位置の撮影では使えず、自撮りもできません。この点ではD5600のモニターの方が便利です。ちなみに、双方ともタッチパネルには対応しています。
動体への強さ(AF・連写性能)
D7500は51点のAFポイントでしたが、D5600は39点しかありません。D7500の方がより優れたAF性能を発揮します。動体への追従性能が断然良いです。
さらにD7500は連写8コマ/秒でしたが、D5600は連写5コマ/秒までです。D7500の方が連写は速いですし、連続撮影可能枚数も50コマ(14ビットロスレス圧縮RAW)あるので、連写しても息切れしにくい。総じて動体の撮影については、D7500の方がずっと強いです。
動画性能
D7500は4K UHD/30pで、最長29分59秒の動画を記録できます。細部までより鮮鋭な映像を撮影可能ですね。D5600はフルHDのみ。
さらに、D7500は手持ち撮影による映像のブレを電子手ブレ補正で軽減できるようになっています。レジャーシーンや旅行先、三脚を使えないような場所でも動画撮影を楽しめる。D5600はここまで出来ません。
ライバルカメラ
仕様
参考リンク
基本仕様
タイプ | 一眼レフ |
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マウント | Fマウント |
寸法 | 約135.5×104×72.5mm |
質量(バッテリーとメモリカードを含む) | 約720g |
防塵防滴 | ○ |
ボディ内手ブレ補正 | × |
水準器 | ○ |
内蔵フラッシュ | ○ |
バッテリー寿命 | 約950コマ(1コマ撮影モード時、カメラ本体でLi-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15a使用時)CIPA規格準拠 |
センサー
センサーサイズ | APS-C |
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センサー備考 | - |
有効画素数 | 2088万画素 |
ローパスフィルター | ローパスフィルターレス |
画像処理エンジン | EXPEED 5 |
静止画記録形式
記録メディア | SD、SDHC、SDXCカード |
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画像ファイル形式 | RAW12ビット/14ビット(ロスレス圧縮、圧縮)、JPEG |
記録画素数 | 撮像範囲[DX(24×16)]の場合: 5568×3712ピクセル(サイズL:2066万画素) 4176×2784ピクセル(サイズM:1162万画素) 2784×1856ピクセル(サイズS:516万画素) |
スロット数 | シングルスロット |
オートフォーカス
AF方式 | TTL位相差検出方式:アドバンストマルチCAM3500IIオートフォーカスセンサーモジュールで検出 |
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フォーカスポイント | 51点 |
検出範囲 | -3~+19EV |
フォーカス備考 | - |
シャッター
シャッター形式 | 電子制御上下走行式フォーカルプレーンシャッター、電子先幕シャッター(ミラーアップ撮影時) |
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シャッタースピード | 1/8000~30秒 |
連写速度 | 高速連続撮影:約8コマ/秒 |
連続撮影可能枚数 | RAW (ロスレス圧縮RAW/14ビット記録)50コマ、RAW (ロスレス圧縮RAW/12ビット記録)74コマ |
露出制御
撮影感度 | ISO100- 51200 |
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測光方式 | 180Kピクセル(約180,000ピクセル)RGBセンサーによるTTL開放測光方式 |
測光モード | マルチパターン測光、中央部重点測光、スポット測光、ハイライト重点測光 |
ファインダー
ファインダー形式 | ペンタプリズム |
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視野率 | 上下左右とも約100% |
倍率 | 約0.94倍 |
モニター
可動・タッチパネル | チルト式TFT液晶モニター |
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画面サイズ/ドット数 | 3.2型、約92.2万ドット |
動画撮影
4K | 4K(3840×2160)30p |
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フルHD | フルHD(1920x1080) 60p |
ネットワーク
WI-Fi | ○ |
---|---|
Bluetooth | ○ |
その他
使用可能温度 | 0℃~40℃ |
---|---|
使用可能湿度 | 85%以下(結露しないこと) |
発売日 | 2017-06-09 |