「SONY α9 II ILCE-9M2」の詳細情報と「α9」との違い
メーカー概要
プロフェッショナルの要望に応え、大幅なワークフロー改善と操作性向上を実現したフルサイズミラーレス一眼カメラ
引用:ソニー製品情報
「SONY α9 II」の特徴について
「α9 II」の立ち位置について
ミラーレス
フラグシップ
「α9 II」はソニーのフルサイズミラーレスでのフラグシップモデルになります。2019年発売の最新モデルで、高いAF性能と連写を得意とするカメラになっています。ちなみに、これの旧モデルは2017年発売の「SONY α9」ですが、マイナーチェンジなので、α9 IIとα9にスペック差は殆どありません。
「α9 II」のボディーについて
質量678g
防塵防滴○
手ぶれ補正○
タッチパネル○
モニターチルト式
水準器○
フラッシュ内蔵:×
「α9 II」は重さ678gです。トップカバー、フロントカバー、内部フレーム、リヤカバーのすべてにマグネシウム合金が採用され堅牢な作り、また各所にシーリングを施した防塵防滴に配慮した設計となっています。
そして、5.5段の補正効果のある光学式5軸ボディ内手ブレ補正を搭載しています。高い効果でブレを排除し、高い解像力を引き出します。また、手振れ補正のないレンズでも、手ぶれ補正を効かすことができるのは良いですね。

ファインダーは約369万画素の有機ELパネル「Quad-VGA OLED Tru-Finder(トゥルーファインダー)」を搭載。ファインダー倍率は0.78倍なので、広く見やすいEVFになっています。
スロットはSDカードのダブルスロットです。
「α9 II」のセンサーについて
有効画素数2420万画素
ISO感度100- 51200
BIONZ X
「α9 II」は有効約2420万画素のセンサーを搭載しています。高感度に強い裏面照射構造となっているようです。ローパスフィルターはあります。ARコート(反射防止膜)も施されているので、ゴーストやフレアを低減してくれる。
では、DxOMarkのセンサースコアで確認してみましょう。
α9 II | α9 | α7R III | α7 III | 1DXII | D5 | |
Overall Score (センサーの総合点) | 93 | 92 | 100 | 96 | 88 | 88 |
Color Depth (色の再現域と分離) | 25 | 24.9 | 26 | 25 | 24.1 | 25.1 |
Dynamic Range (ダイナミックレンジ) | 14.0 | 13.3 | 14.7 | 14.7 | 13.5 | 12.3 | Low-Light ISO (DxOの基準で許容 できる最高のISO感度) | 3434 | 3517 | 3523 | 3730 | 3207 | 2434 |
「α9 II」は先代モデル「α9」と同じセンサーを搭載していると言われていますが、内部処理が変わっているようですね。ダイナミックレンジが0.7EV改善していて、多少は進化しています。
「α9 II」の連写性能について
最高連写20コマ/秒
「α9 II」のセンサーは、積層構造になっており、メモリーを内蔵しています。これにより処理速度が飛躍的に向上。連写によるファインダーの消失時間ゼロ、最高20コマ/秒の凄まじい高速連写が可能となっています(電子シャッター使用、メカシャッターだと最高約10コマ/秒)。

ファインダーが消失しないので被写体を補足しやすく、動画のような高速連写で一瞬のタイミングも逃しません。また、圧縮RAWで約239枚、非圧縮RAWで131枚の連続撮影が可能なので、連写の持続性もしっかりあります。
ちなみに、通常だと電子シャッターを使用すると、動きの速いものが歪む現象が生じてしまいます(ローリングシャッター歪み)。しかし、「SONY α9 II」は読み込み速度を高速化することで歪みを防止する。
あとは電子シャッターなので無音・無振動、メカシャッターの限界を大幅に上回る最高1/32000秒のシャッタースピードを実現します。
そして、ここまでの性能は旧モデルの「SONY α9」と同じですが、「SONY α9 II」はフリッカーレス撮影対応になっています。これで人工光源の点滅による露出のばらつきを抑えることが可能です。
「α9 II」のAF性能について
AFポイント693点
「α9 II」は撮影領域のほぼ全面となる約93%をカバーする、693点の像面位相差検出AFセンサーと425点コントラストAFが配置されています。

広範囲・高密度のAFセンサーにより、ピントが抜けやすい小さな被写体でも、画面の端から端まで精度高く捉え続けることができます。検出範囲はEV-3〜20なので暗所にもそれなりに強いです。
さらに、「リアルタイムトラッキング」も採用されています。「リアルタイムトラッキング」はAIを活用した新機能で、色、模様(輝度)、被写体距離(奥行き)からなる空間情報をリアルタイムに高速処理、静止画・動画を問わず、狙いたい被写体を指定し、シャッターボタンを半押しするだけで自動追尾が可能となるものです。もちろん、「リアルタイム瞳AF」も可能。精度に粘り強く被写体を追随します。
これも旧モデルの「SONY α9」と同じです。
「α9 II」の動画性能とネットワークについて
4K動画○
フルHD○
Wi-Fi○
Bluetooth○
NFC
「α9 II」は、35mmフルサイズ領域での画素加算のない全画素読み出しにより、4K(QFHD:3840×2160)映像に必要な画素数の約2.4倍(6K相当)の豊富な情報量を凝縮して4K映像を出力可能です。オーバーサンプリング効果により、高い解像力を誇る4K動画画質を実現しています。これらの性能も「SONY α9」と同じ。
また、NFC搭載なので、ワンタッチでWi-Fi接続が行えます。スマホやタブレットなどのNFC対応のモバイル端末とカメラをタッチするだけで、写真や動画の転送が可能。また、スマホやタブレットをカメラのリモコンとして使用できる「Imaging Edge Mobile」もワンタッチで起動可能です。スマホやタブレットの画面を見ながら、リモート撮影が行えます。
「SONY α9 II」と旧モデル「SONY α9」との違い
上記したよう旧モデル「SONY α9 Ⅱ」とはマイナーチェンジとなっています。
- メカニカルシャッターが5コマ/秒から10コマ/秒に
- フリッカーレス撮影対応
- 1000BASE-Tイーサネット端子を内蔵
- Wi-Fiで5GHz対応
- USB type C端子を搭載
- デジタルオーディオインターフェースシュー対応
α9Ⅱとα9に大きな変化はなく、ワークフローを支える通信系を強化させた感じです。
ただし、α9が対応してなかった「フリッカーレス撮影」は良いなと思います。あとは、メカニカルシャッターが5コマ/秒から10コマ/秒に強化されているようですね。
ライバルカメラ
仕様
参考リンク
基本仕様
タイプ | ミラーレス |
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マウント | Eマウント |
寸法 | 約128.9(幅) x 96.4(高さ) x 77.5(奥行き)mm |
質量(バッテリーとメモリカードを含む) | 約678g |
防塵防滴 | ○ |
ボディ内手ブレ補正 | ○(5軸手ブレ補正) |
水準器 | ○ |
内蔵フラッシュ | × |
バッテリー寿命 | ファインダー使用時:約500枚、 液晶モニター使用時:約690枚 |
センサー
センサーサイズ | フルサイズ |
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センサー備考 | 積層型CMOSセンサー、裏面照射構造 |
有効画素数 | 2420万画素 |
ローパスフィルター | あり |
画像処理エンジン | BIONZ X |
静止画記録形式
記録メディア | SDメモリーカード、SDHCメモリーカード(UHS-I /II対応)、SDXCメモリーカード(UHS-I /II対応)、microSD メモリーカード、microSDHC メモリーカード、microSDXC メモリーカード |
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画像ファイル形式 | JPEG (DCF Ver.2.0、Exif Ver.2.31、 MPF Baseline)準拠、RAW(ソニーARW 2.3フォーマット) |
記録画素数 | Lサイズ: 6000 x 4000(24M)、Mサイズ: 3936 x 2624(10M)、Sサイズ: 3008 x 2000(6.0M) |
スロット数 | ダブルスロット |
オートフォーカス
AF方式 | ファストハイブリッドAF(位相差検出方式/コントラスト検出方式) |
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フォーカスポイント | 693点(位相差検出方式) |
検出範囲 | EV-3-20 |
フォーカス備考 | 瞳AF、リアルタイムトラッキング |
シャッター
シャッター形式 | 電子制御式縦走りフォーカルプレーンシャッター |
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シャッタースピード | 電子:1/32000~30秒、 メカニカル:1/8000~30秒 |
連写速度 | AUTO/電子シャッター時 Hi:最高約20コマ/秒、Mid:最高約10コマ/秒 、Lo:最高約5コマ/秒、メカシャッター時: Hi:最高約10コマ/秒、Mid:最高約8コマ/秒 、Lo:最高約3コマ/秒 |
連続撮影可能枚数 | RAW(圧縮):239枚、RAW(非圧縮) 131枚 |
露出制御
撮影感度 | ISO100- 51200 |
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測光方式 | 1200分割ライブビュー分析測光 |
測光モード | マルチ測光、中央重点測光、スポット測光(標準/大)、画面全体平均測光、ハイライト重点測光 |
ファインダー
ファインダー形式 | 1.3cm(0.5型)/3,686,400 ドット |
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視野率 | 約100% |
倍率 | 約0.78倍 |
モニター
可動・タッチパネル | タッチパネル対応、チルト式 |
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画面サイズ/ドット数 | 7.5cm(3.0型) /1,440,000ドット |
動画撮影
4K | 4K(3840x2160) 30p |
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フルHD | Full HD(1920×1080)60p |
ネットワーク
WI-Fi | ○ |
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Bluetooth | ○ |
その他
使用可能温度 | - |
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使用可能湿度 | - |
発売日 | 2019-11-01 |